Lab: Excel自動レポートを作る
このハンズオンでは、Claude Code に Excelレポートを自動生成するスクリプト を作ってもらいます。 プログラミングの知識はゼロで大丈夫です。日本語で指示を出すだけで、Claude Code がすべてやってくれます。
完成イメージ: 3つのCSVデータから、グラフ付き・罫線付き・表紙付きのExcelレポートが自動で出来上がります。
フェーズ 1:準備
ウォームアップで作った hackathon フォルダで Claude Code を起動します。
まだ起動していない場合は、ターミナルに以下を入力してください。
cd ~\Desktop\hackathon
claude
Pythonについて心配しなくて大丈夫です。 このハンズオンではPythonというプログラミング言語を使いますが、参加者のみなさんがPythonをインストールしたり設定したりする必要はありません。 Claude Code が「Pythonが入っていないな」と判断したら、インストール方法の案内や、必要なライブラリの導入まで全部面倒を見てくれます。 みなさんは日本語で指示を出すだけです。
フェーズ 2:サンプルデータを作ってもらう
まずはレポートの材料となるデータを Claude Code に作ってもらいましょう。 以下をそのままコピーして、Claude Code に貼り付けてください。
以下の3つのCSVファイルをサンプルデータとして作成してください:
1. sales_data.csv(売上データ)
- 日別で300行
- 列: 日付, 顧客ID, 商品ID, 数量, 単価, 売上金額
- 2024年1月〜2024年10月のデータ
2. customers.csv(顧客マスタ)
- 50社分
- 列: 顧客ID, 会社名, 業種, 地域, 担当者名
3. products.csv(商品マスタ)
- 30商品
- 列: 商品ID, 商品名, カテゴリ, 定価
日本語の会社名・商品名を使って、リアルなサンプルにしてください。
Claude Code が3つのCSVファイルを hackathon フォルダに作成してくれます。
「ファイルを作成してもいいですか?」と聞かれたら y を押して許可してください。
ポイント: CSV(シーエスブイ)はExcelでも開けるデータ形式です。3つのファイルが出来たら、ダブルクリックして中身を見てみてもOKです。
フェーズ 3:Excelレポートを自動生成する
ここが今日のメインです。以下の指示をClaude Code に貼り付けてください。
この3つのCSV(sales_data.csv, customers.csv, products.csv)を読み込んで、
以下の内容のExcelレポートを自動生成するPythonスクリプトを書いて実行してください。
■ シート構成:
- シート1「月別売上サマリー」: 月ごとの売上合計の表と折れ線グラフ
- シート2「顧客別ランキング」: 売上金額TOP20の表と横棒グラフ
- シート3「商品カテゴリ別構成比」: カテゴリごとの売上割合の表と円グラフ
- シート4「前月比較」: 月×カテゴリの売上をヒートマップ風に色付け
■ フォーマット:
- 全シートのヘッダーに会社名「株式会社サンプル商事」とレポート生成日を表示
- セル幅の自動調整
- 表には罫線を入れる
- 数値には3桁ごとのカンマ区切り
ファイル名は「月次売上レポート.xlsx」にしてください。
Enter を押すと、Claude Code が動き始めます。以下のようなことが自動で行われます。
- ライブラリのインストール —
openpyxlなどExcel操作に必要なツールを自動で入れる - スクリプトの作成 — Pythonのコードを書く
- スクリプトの実行 — 書いたコードを実行する
- エラーがあれば自動修正 — もしエラーが出ても、Claude Code が自分で直して再実行する
途中で「このコマンドを実行してもいいですか?」と聞かれたら y を押してください。
待ち時間の目安: 1〜3分ほどかかることがあります。Claude Code が作業している間、画面にログが流れますが、そのまま待っていてください。
フェーズ 4:できあがったExcelを確認する
実行が完了すると、hackathon フォルダに 「月次売上レポート.xlsx」 が出来ています。
- デスクトップの
hackathonフォルダを開く - 「月次売上レポート.xlsx」 をダブルクリック
- Excelが開いたら、下のシートタブを切り替えて4つのシートを確認
確認ポイント
| シート | 見どころ |
|---|---|
| 月別売上サマリー | 折れ線グラフで売上の推移が見える |
| 顧客別ランキング | どの会社が上得意先か一目瞭然 |
| 商品カテゴリ別構成比 | 円グラフで売上の構成比がわかる |
| 前月比較 | 色の濃淡で好調・不調が視覚的にわかる |
プログラミングを一切せずに、ここまでのレポートが出来上がりました。
フェーズ 5:さらに改善してみよう
Excelレポートが出来たら、Claude Code に追加の注文を出してみましょう。 以下の3つを順番に試してください。
改善 1:ファイルサイズの最適化
メールに添付して送れるように、月次売上レポート.xlsx のファイルサイズを
最適化してください。画像の圧縮やデータ形式の見直しなど、
品質を落とさずにサイズを小さくする方法でお願いします。
改善 2:表紙とエグゼクティブサマリーの追加
月次売上レポート.xlsx の先頭に「表紙」シートを追加してください。
以下の内容を含めてください:
- レポートタイトル「月次売上レポート」を大きめのフォントで
- 会社名「株式会社サンプル商事」
- レポート対象期間
- 生成日
- エグゼクティブサマリー(売上トップ3の顧客、最も売れたカテゴリ、
前月比の増減など、データから読み取れるポイントを3〜5個箇条書きで)
改善 3:毎週自動実行するバッチファイル
毎週月曜日の朝9時にこのレポート生成スクリプトを自動実行できるように、
Windowsのバッチファイル(.bat)とタスクスケジューラへの登録手順を
作成してください。手順はPC初心者でもわかるように日本語で説明してください。
それぞれの改善で、Claude Code がスクリプトを修正し、再実行してくれます。 「もう少しこうして」「やっぱりこう変えて」といった追加の注文も、 そのまま日本語で伝えれば対応してくれます。
ここがClaude Codeならでは
ブラウザ版のClaude(claude.ai)との違い:
ブラウザ版Claudeに同じことを頼むと、「こういうPythonコードを書いてください」とコードを 提示するだけ です。 そのコードをコピーして、Pythonをインストールして、ライブラリを入れて、ファイルを保存して、実行して… という作業をすべて 自分でやる 必要があります。
Claude Code は違います。
pip install openpyxlなどのライブラリインストールも自動- スクリプトのファイル保存も自動
- スクリプトの実行も自動
- 実行中にエラーが出たら、原因を分析して修正・再実行も自動
つまり、「指示を出す → 完成したExcelを開く」 という2ステップだけで済みます。 プログラミングの知識がなくても、実務で使えるレポートが作れるのです。
応用アイデア
今日のハンズオンが終わった後、こんなことにも使えます。
| やりたいこと | Claude Code への指示例 |
|---|---|
| 複数Excelの統合 | 「このフォルダにある全Excelファイルを1つにまとめて」 |
| PDF変換 | 「このExcelをPDFに変換して」 |
| データクレンジング | 「このCSVの重複行を削除して、日付フォーマットを統一して」 |
| グラフだけ作成 | 「このデータから棒グラフの画像ファイルを作って」 |
| 定型メール文面生成 | 「顧客リストから、各社宛の挨拶メール文面を一括生成して」 |
うまくいかないときは
| こんなとき | 原因 | やること |
|---|---|---|
| 「pip が見つかりません」と表示された | Pythonが未インストール | Claude Code に「Pythonをインストールする方法を教えてください」と聞いてください。手順を案内してくれます |
| スクリプトが途中でエラーになった | ライブラリ不足やデータの問題 | そのまま待ってください。Claude Code が自動でエラーを読み取り、修正して再実行します |
| Excelファイルが開けない | ファイルが壊れている、またはExcelがない | 「もう一度レポートを生成し直してください」と伝えてください |
| グラフが表示されない | Excelのバージョンの問題 | 「グラフが表示されません。openpyxlのグラフ機能で作り直してください」と伝えてください |
| 処理が長時間終わらない | データ量が多い、またはネットワークの問題 | Esc キーで一度止めて、「処理を軽量化して再実行してください」と伝えてください |
| 日本語が文字化けした | エンコーディングの問題 | 「CSVの読み込みをUTF-8エンコーディングで行うように修正してください」と伝えてください |
| 「許可しますか?」が何度も出る | Claude Code の安全機能 | 毎回 y を押してください。これはClaude Code が勝手に操作しないための安全確認です |
このハンズオンの振り返り
今回の体験で確認できたこと:
- Pythonを全く知らなくても、日本語の指示だけでExcelレポートが作れた
- Claude Code は スクリプトを書く → ライブラリをインストール → 実行 → エラー修正 まで一気通貫でやってくれる
- 出来上がったレポートに 追加の注文(表紙追加、サイズ最適化、自動実行)も自然な日本語で対応できた
- 毎月・毎週やっている手作業のレポート作成を、一度スクリプトにすれば次回からはワンクリック で完了
今日作ったスクリプトは
hackathonフォルダに保存されています。 職場に戻ってからも、同じフォルダでclaudeを起動すれば続きの作業ができます。 「実際の売上データに差し替えて使いたい」と伝えれば、Claude Code がスクリプトを修正してくれます。
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