Lab: 売上ダッシュボードを作る
このハンズオンでは、売上データを 見える化するWebダッシュボード を Claude Code に作ってもらいます。 プログラミングの知識は一切不要です。日本語で指示を出すだけで、プロが作ったような画面が完成します。
所要時間: 約15〜20分
このハンズオンで体験すること
- サンプルの売上データ(CSV)を Claude Code に作ってもらう
- そのデータから グラフ付きのWebダッシュボード を自動生成する
- ブラウザで開いて動くことを確認する
- 日本語の指示で デザインや機能を改善 していく
CSV(シーエスブイ) とは、Excelで開けるデータファイルの形式です。カンマで区切られたテキストファイルで、売上データや名簿などでよく使われます。
Phase 1:準備
まず、作業用フォルダで Claude Code を起動します。
ウォームアップで作った hackathon フォルダをそのまま使います。
ターミナルに以下を1行ずつ入力してください。
cd ~\Desktop\hackathon
claude
> マークが表示されたら準備完了です。
サンプル売上データを作ってもらう
Claude Code にサンプルデータを生成してもらいます。以下をそのまま入力してください。
売上データのサンプルCSVファイルを作ってください。
以下の条件でお願いします:
- ファイル名: sales_data.csv
- 200行のデータ
- 列: 日付、商品名、カテゴリ、地域、売上金額、数量
- 期間: 2024年1月〜12月の12ヶ月分
- カテゴリ: 食品、飲料、日用品、家電の4種類
- 地域: 東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5地域
- 売上金額はカテゴリによって現実的な範囲で変えてください
Claude Code が許可を求めてきたら y を押して Enter してください。
数秒で sales_data.csv ファイルが hackathon フォルダの中に作られます。
確認方法: hackathon フォルダを開いて
sales_data.csvができていればOKです。ダブルクリックすると Excel で中身を見ることもできます。
Phase 2:ダッシュボードを生成する
いよいよ本番です。以下の指示を Claude Code に入力してください。
このフォルダにある sales_data.csv を読み込んで、
Chart.js を使ったWebダッシュボードをHTMLファイルで作ってください。
以下のグラフを含めてください:
1. 月別の売上推移(折れ線グラフ)
2. カテゴリ別の売上構成比(円グラフ)
3. 地域別の売上比較(横棒グラフ)
4. 売上トップ10の商品(棒グラフ)
見た目はモダンで綺麗なデザインにしてください。
1つのHTMLファイルに全部まとめてください。
Chart.js(チャートジェイエス) とは、Webページでグラフを描くための無料ツールです。名前だけ知っていれば大丈夫です。Claude Code が全部やってくれます。
Claude Code が考え始めます。画面にコードがたくさん表示されますが、 中身を理解する必要はありません 。
許可を求められたら y を押して進めてください。
30秒〜1分ほどで dashboard.html というファイルが作成されます。
Phase 3:ブラウザで確認する
作成されたダッシュボードを見てみましょう。
開き方
- デスクトップの
hackathonフォルダを開く dashboard.htmlファイルを見つける- ダブルクリック する
これだけです。ブラウザ(Edge や Chrome)が自動的に開いて、 グラフ付きのダッシュボード が表示されます。
画面に表示されるもの
- 月ごとの売上の上がり下がりが 折れ線グラフ でわかる
- どのカテゴリが全体の何%を占めるかが 円グラフ でわかる
- 地域ごとの売上の差が 棒グラフ でわかる
- 売れ筋トップ10の商品が一目でわかる
インターネット接続が必要です。 Chart.js をインターネットから読み込むため、オフラインでは表示できません。社内ネットワークに繋がっていれば問題ありません。
Phase 4:改善の指示を出してみよう
ここからが Claude Code の真骨頂です。 ダッシュボードを見て「こうしたいな」と思ったことを、 そのまま日本語で伝える だけで改善できます。
改善例 1:ダークテーマに変える
ダッシュボードをダークテーマに変更してください。
背景を暗い色にして、文字を白系にしてください。
かっこいい感じにお願いします。
許可して完了したら、ブラウザで dashboard.html を 再読み込み(F5キー)してください。
雰囲気がガラッと変わります。
改善例 2:フィルター機能を追加する
地域を選択するドロップダウンを追加してください。
地域を選ぶと、その地域のデータだけでグラフが更新されるようにしてください。
「全地域」という選択肢も入れてください。
ドロップダウン とは、クリックすると選択肢が下に開く、あの選択欄のことです。
改善例 3:集計テーブルを追加する
グラフの下に、月別×カテゴリ別の売上集計テーブルを追加してください。
前月比を計算して、上がっていたら緑、下がっていたら赤で表示してください。
合計行と合計列も入れてください。
改善例 4:印刷用のレイアウト
このダッシュボードを印刷したときに見やすいように、
印刷用のCSSも追加してください。A4横向きに収まるようにしてください。
CSS(シーエスエス) とは、Webページの見た目を整える仕組みです。ここでも名前だけわかれば大丈夫です。
自由に試してみよう
他にもこんな指示ができます。気になるものを試してみてください。
- 「グラフの色をコーポレートカラー(青系)に統一してください」
- 「ダッシュボードの上部にタイトルと最終更新日時を入れてください」
- 「グラフにマウスを乗せたときに詳細な数値を表示してください」
- 「データをCSVからエクスポートするボタンを追加してください」
Phase 5:驚きのポイントまとめ
ここまでの体験を振り返ってみましょう。
あなたがやったこと
- 日本語で指示を出した(5〜6回)
yキーを押して許可した(数回)- ファイルをダブルクリックした(1回)
Claude Code がやったこと
- 200行のリアルな売上サンプルデータを生成した
- CSVファイルを読み取って内容を理解した
- グラフ描画ライブラリを使って4種類のグラフを作った
- レスポンシブ(画面サイズに自動対応する)デザインを適用した
- フィルター機能や集計テーブルなどの高度な機能を追加した
- 印刷レイアウトまで調整した
これがもし手作業だったら?
| 作業内容 | 手作業の場合 | Claude Code の場合 |
|---|---|---|
| サンプルデータ作成 | 30分〜1時間 | 約10秒 |
| ダッシュボード開発 | 1〜2日(経験者でも) | 約1分 |
| デザイン変更 | 数時間 | 約30秒 |
| 機能追加(1つ) | 半日〜1日 | 約30秒 |
| 合計 | 3〜5日 | 約15分 |
しかも、あなたは コードを1行も書いていません 。
ここが Claude Code ならでは
ブラウザ版の Claude(claude.ai)ではこの体験はできません。 その違いを整理します。
ブラウザ版 Claude Claude Code コードを書く 画面に表示するだけ 実際にファイルとして保存する コードを実行する できない その場で実行・動作確認できる 複数ファイルの操作 1つずつコピペが必要 まとめて作成・編集できる データを読み込む 手動で貼り付け ファイルを直接読み取れる 段階的な改善 毎回全体をコピペし直す 既存ファイルをそのまま更新 Claude Code は あなたのパソコンの中で実際に動いている ため、ファイルの作成・読み取り・書き換えが自由自在です。 これが「チャット」ではなく「コーディングパートナー」と呼ばれる理由です。
応用アイデア
今回は売上データでしたが、同じ方法で あなたの業務データ もダッシュボード化できます。
- 経費精算データ → 部署別・月別の経費推移ダッシュボード
- 顧客リスト → 地域別・業種別の顧客分布マップ
- アンケート結果 → 回答傾向の集計・グラフ化
- 勤怠データ → 残業時間の推移や部署別比較
ヒント: Excel のデータを CSV 形式で保存して hackathon フォルダに置けば、Claude Code に読み込ませることができます。Excel の「名前を付けて保存」で「CSV(コンマ区切り)」を選ぶだけです。
うまくいかないときは
| こんなとき | やること |
|---|---|
| CSVファイルが作られない | 「sales_data.csv を作ってください」ともう一度指示してみてください |
| HTMLファイルをダブルクリックしても白い画面 | インターネットに接続されているか確認してください。Chart.js の読み込みに必要です |
| グラフが表示されない | ブラウザで F5 キーを押して再読み込みしてみてください |
| 「Permission denied」と表示される | Claude Code が許可を求めている画面で y を押してください |
| ダークテーマにしたら文字が見えない | 「文字の色をもっと明るくしてください」と追加で指示してください |
| グラフのデータがおかしい | 「CSVファイルの中身を確認して、グラフのデータが正しいか検証してください」と指示してください |
| 変更が反映されない | ブラウザのキャッシュが原因です。Ctrl + Shift + R で強制再読み込みしてください |
| Claude Code がフリーズした | Ctrl + C で中断してから claude で再起動してください |
ここまでのまとめ
このハンズオンで確認できたことを整理します。
- Claude Code は データを読み取り、分析し、グラフにするところまで一気に やってくれる
- 専門用語やコードを知らなくても 日本語の指示だけ で本格的なダッシュボードが作れる
- 一度作ったものを 会話で段階的に改善 できる(作り直しは不要)
- 完成したHTMLファイルは そのまま社内で共有 できる(特別なソフトは不要)
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困ったときは → 参加者向け Q&A